東野台2号墳へ
横浜市戸塚区上矢部町にある東野台遺跡の最寄り駅はJR東海道本線戸塚駅です。
戸塚駅のそばを流れる柏尾川(境川の支流)です。駅前から弥生台駅(相鉄いずみ野線)行きのバスに乗って上矢部で下車します。駅からここまで北に2キロほどです。横浜新道戸塚料金所の近くといったほうがわかりやすいかもしれません。バス停から徒歩で上矢部塚廻公園に向かいます。
公園に着いて、南東方向を見ています。マウンドが見えます。古墳は確かにここですが、これが古墳の一部なのかどうかはよくわかりません。
東野台2号墳は墳丘全長54メートルの前方後方墳で、丘陵頂部に立地。北陸地方の製作地からの緑色凝灰岩の菅玉が出土。この菅玉は前期前半の古墳から出るものとのことです。
この公園の周りには3基の古墳があり、3号墳は舌状に伸びる丘陵の先端部にあり、方形台状墓の可能性があり、1号墓は2号墓、3号墓がすでに築造されていたため斜面に作られていことから、3号墳→2号墳→1号墳の順で作られたとみられています。
東野台古墳群では3基の古墳のほかに縄文時代の住居址が8軒、弥生時代後期から古墳時代前期の住居址が28軒が調査されています。
行ったことのある関東の前方後方墳
前方後方墳についてはあまり意識をしたことがなかったのですが、植田文雄氏の 『前方後方墳の謎』を読んでみると、いわゆる前方後円墳体制論に異議を唱えていて、なるほどと思いました。以前から前方後円墳体制はやや整理されすぎている印象を持っていました。
そこで、この機会にこれまで行ったことのある関東の前方後方墳の写真を集めてみます。
鷺山古墳(埼玉県本庄市)
この古墳は田園の中にあって優美な印象です。全長60メートルで4世紀前半の古墳とされています。秋葉山古墳群4号墳(神奈川県海老名市)
この古墳は秋葉山古墳群のなかで3号墳(前方後円墳)に並んで古く、3世紀後半に作られています。全長は推定で37.5メートルです。塚越古墳(神奈川県平塚市)
以前は6世紀代の前方後円墳と言われていたようですが、2007年の調査で前方後方墳と確定しました。周溝を含め長さおよそ58mで、前方後方墳として相模国領域内で最大の規模ということです。参考:高橋一夫 「前方後方墳出土土器の研究」 埼玉県埋蔵文化財調査事業団研究紀要第6号 1989年3月、石川和男 「東野台古墳群調査報告」横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター調査研究集録第9冊 1992年12月、埋文よこはま30号 横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センター、植田文雄 『前方後方墳の謎』学生社2007年、本庄市の古墳 本庄市、国指定史跡秋葉山古墳群 海老名市、塚越古墳の周溝確認調査 平塚市博物館
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